土居 秀幸

兵庫県立大学大学院

シミュレーション学研究科

 

 

〒650-0047 神戸市中央区港島南町7丁目1番28

兵庫県立大学大学院シミュレーション学研究科 

E-mail: hideyuki.doi (at) icloud.com

電話 & Fax: 078-303-1986


NEWS

 

2017

  • 1 Jun. 絶滅危惧種ハコネサンショウウオの生息場所を環境DNAにより明らかにする手法を開発し,発表しました。LINK 渓流においても,環境DNAで調査ができることが明らかになりました。また、河床中からの採水などと比較して、河川表層水の採水のみで十分調査が可能であることも明らかにしました。

2016

  • 15 Oct. 河川に生息するアユの個体数や生物量を環境DNAから推定する手法を開発し、Freshwater Biologyに発表しました。LINK 流水系でも生物量や個体数推定に環境DNAを用いることができることを明らかにしました。いくつかのアで紹介していただきました。産経新聞、中国新聞,マイナビニュース 他
  • 1 Aug. ポスドク研究員として,松岡俊将さんが着任しました。
  • 1 Jul. ポスドク研究員として,永野真理子さんが着任しました。
  • 21 Jun. 絶滅危惧種ニホンザリガニの生息場所を環境DNAにより明らかにする手法を開発し,発表しました。LINK 渓流の小さい(体長5−6cm)甲殻類でも,環境DNAで調査ができることが明らかになりました。また生息場所を荒らすことがないので,絶滅危惧種の調査に有用と考えられます。幾つかのメディアで紹介していただきました。朝日新聞デジタル, 毎日新聞,日本経済新聞,信州毎日新聞,北海道建設新聞,北海道通信,神戸新聞Next,Yahooニュース,47News, ITmediaニュース,マイナビニュース 他
  • 4 Feb. 気候変動による開葉期間の長期化が森林生産,栄養循環に与える影響について,シミュレーションモデルで検証した結果がEcological Researchにオンラインで掲載されました。モデルでは,植物ー微生物ー土壌のフィードバックを考慮しました。LINK

2015

  • 30 Oct. 捕食者の被食者群集への影響についてのメタ解析の論文が,Oikosに掲載されEditor's Choiceに選ばれました。世界各地での実験結果を収集し,陸水,陸上などの生態系比較,捕食者の多様性の効果の検証を行いました。LINK
  • 8 Sep. 内井さん(元研究員)の論文が,Molecular Ecology Resourcesにオンラインで掲載されました。一つの塩基の違い(SNP)により,コイの在来系統と外来系統を区別しその野外での比率を明らかにする手法を開発しました。LINK  海外ニュースサイトで紹介していただきました。ScienceDailyScience Newsline, Phys.org
  • 3 Jul. 農業用水路におけるアブラハヤの生息状況を,環境DNAで推定する手法について提案した論文を発表しました。LINK
  • 7 Apr.  デジタルPCRを用いることで,より高感度で環境DNAから魚の在不在を推定する方法について提案した論文を,Environmental Science & Technologyに発表しました (LINK)。
  • 1 Apr.  兵庫県立大学大学院シミュレーション学研究科に異動しました。
  • 23 Mar. デジタルPCRを用いて,環境DNAから魚の個体数や生物量をより高精度で定量する方法について提案した論文を,PLOS ONEに発表しました。LINK  海外ニュースサイトで紹介していただきました 。ScienceDailyPhys.orgDNA barcoding Blog
  • 30 Jan. 高原さん主著の福島県でのカエルの放射性セシウムに関する論文が,Environmental Pollutionに掲載されました。 LINK

2014

  • 2 Dec. 高原さん主著のサンプル処理方法(凍結保存など)が環境DNA検出感度に与える影響を解析した論文が,Biological Conservationにてオンラインで公開されました。LINK

 

研究内容

食物網

食物網は,生物の被食ー捕食の相互作用を記述した基本的な構造で,生物群集や生態系機能・サービスなど生態系の機能と構造の多くを規定しています。 食物網構造を表す重要な指標の一つである食物連鎖長(生産者から最上位捕食者までの栄養段階の長さ)については,今まで多くの議論が重ねられ,どのように食物連鎖長が規定されているのかについて多くの仮説が提案されていま す。そこで,安定同位体比を用いて食物連鎖長がどのようにして規定されているのかについて,様々な仮説の野外での検証を行っています。 食物網の空間構造と栄養補償,物質循環などに着目して,湖沼・河川・干潟・沿岸海洋などのさまざまな水圏生態系において,安定同位体比などを用いて,食物網の時間的・空間的な構造とその動態について研究を進めています。  

 

環境DNA

湖や河川では,水中に動物のフンやはがれ落ちた皮膚などから溶出したDNA(環境DNA)が存在しています。環境DNA手法とは,これら水の中にあるDNAから,ある生物特有のDNAを定量PCR(リアルタイムPCR,デジタルPCR)や超並列シークエンサを用いて測定し、その生物の在不在や生物量を推定する方法です。これらの環境DNA手法により,水をすくうだけで,その水域の生物多様性が把握できる可能性があり,現在研究に取り組んでいるところです。

 

メタ解析・大規模データ解析による生物学・生態学の一般則の検証

様々な生物種(バクテリアから大型哺乳類まで)での生物学的な一般性や,生態学での一般的な命題について,既存文献データを収集してデータセットを作成し,メタ解析により検討しています。 バクテリアから大型哺乳類までで変化する体サイズあたりの代謝量と元素に対する純成長効率,生態化学量論との関係について,また生態学的な命題については食物連鎖長,放射性セシウムの代謝に関連するのデータセットを作成し,食物網構造の一般性について研究を進めています。

 

気候変動と生態系の応答

温暖化など急激な気候変動が予測されていますが,生態系が気候変動の影響にどのように応答するかはまだほとんど明らかになっていません。そこで,気 象庁の生物季節観測データなどの長期観測データセットを用いて,日本全国での植物・動物のフェノロジーの気候変動への応答について研究を進めています。特にマクロ生態学的な視点から,緯度と気候変動への応答との関係や,遺伝的多様性と気候への応答の地域変異について明らかにしました。また,開花ーポリネーター出現の時期や,宿主ー寄生虫個体群動態などからフェノロジーのミスマッチが相互作用系に与える影響についても検討しています。

 

略歴

2000年 大阪府立大学 総合科学部 自然環境科学コース 卒業

2002年 東北大学大学院 理学研究科 生物学専攻 博士前期課程 修了

2005年 東北大学大学院 生命科学研究科 生態システム生命科学専攻 博士後期課程 修了

                        

2005〜2008年 日本学術振興会特別研究員(PD) 愛媛大学 農学部 

2006〜2007年 Visiting Scholar(日本学術振興会特別研究員)University of Washington

2008〜2011年 日本学術振興会海外特別研究員 Carl-von-Ossietzky University Oldenburg

 (付加用務期間を含む)

2011〜2015年 テニュアトラック講師 広島大学 サステナブル・ディベロップメント実践研究センター

2015年〜    准教授 兵庫県立大学大学院シミュレーション学研究科